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起き上がり小法師アナタが赤ちゃんの頃の不穏な玩具

起き上がり小法師』という怪談説法が京都・蓮久寺の三木大雲ご住職さまのYouTube動画にあります。

そのお話に行きつくまで、ご住職の他の怪談説法を見聞きしておりました。

どれも怖さよりも人の運命(さだめ)や業、縁や因縁を感じたり、締めにくるご住職の説法はしみじみさを感じつつ、最後の「ありがとうございました」とおっしゃる合掌に思わずこちらもつい「ありがとうございました」と口にしてしまう、ありがたさも感じ。

 

それで『起き上がり小法師』の怪談説法を見せていただいた時に衝撃が走りました。

 

知らなかった…!

あれは起き上がり小法師っていうんだ、小法師って書くんだ!

 

お話の内容につきましては、ここで話してしまいますとネタバレになってしまいますのであえて触れませんが『起き上がり小法師』とは知る人ぞ知る、赤ちゃんのベッドサイドに置くあの玩具のことです。

突っついても、かわいらしいコロンコロンという鈴の音で起きあがってくるあの『ダルマ』。

なんとなく『フクスケ』に通じるものもある…

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私は常々、思っていました。

 

この『起き上がりこぼし』っていったいなんなんだろ。

倒しても音と一緒に起きあがってくるし、でもそれが赤ちゃんにとっては愉快で、つい倒したくなる、赤子ながら不思議に思うのかなー、これは知育玩具なのかーって。

しかも形はダルマなのに、顔はセルロイド人形みたいにふるった顔をしている…。

 

あんなおメメキラキラのQP顔をしているのに手足もなく七転び八起きしてくるよ…(ドラえもんの手みたいな丸いのが一応手らしい) 逆境に強いという意味でおめでたい玩具なんだろうけど、七転び八起きっていう時点で、それはもうダルマでしょ? 『起き上がりダルマ』でしょ??

そもそも、ダルマっていったら西太后の話(*注1)だよね。

…違います、ダルマといったら普通は達磨大師さまを型どった昔から馴染みのある『ダルマ』のことでしょう、必勝祈願の。

 

不気味なので、ついサンドバッグみたいにうりゃっ、うりゃっ、とけっこう力を入れて倒しますと、たまに向こうに勢いあまって転がっていきますが、笑顔のまま起きあがってくる、この構図はまるで、シメてもシメてもまた絶対に復活してくる13日のジェイソン、それはすでにオカルト… 赤ちゃんの玩具にしてはシュール。

『起き上がりこぼし』とか、なんだか意味不明な名前がついていますしね。

 

そうです。

 

私はご住職さまのこのお話を聞くまではずっと、あのダルマ人形は『こぼし』だと思っていたんです。

この年になるまで疑いもしなかった変な名前の『起き上がりこぼし』。

まさか漢字にしたら『小法師』だったとは!

 

法師というのは、人の師となるような立派なお坊さん・僧侶のことで、またはそれに似た人のことをさします。

平家物語を語る琵琶法師、あの耳なし芳一は琵琶師、法師ですよね、あと一寸法師とかもありますね。

 

もともとは会津の伝統工芸品で、400年以上もの歴史ある郷土玩具、縁起ものです。

意味は七転び八起きのダルマとほぼ同じですが、ダルマのあの顔だと赤ちゃんが泣いちゃうだろうし売れそうにないのでメーカーさまがお人形の姿にしたのかもしれません。

 

ですが、なんで『小法師』?

どうやら『こぼし』でもあっているようなんですけど、小法師にしたのは僧侶の力の恩恵を赤子に、という意味なのかと思いましたら『小法師』とは子供という意味だそうです。

本来の『小法師』は若い僧侶をさしますので小僧さん、つまり子供。

 

『何事にもくじけず何度でも起き上がる子供』それで『起き上がり小法師』、むしろ『起き上がる子供』。

あのダルマ様(よう)の玩具の名前は『起き上がる子供』。

 

「メイアイヘルプユー?」

「あ、すみません、あのオモチャありますか? なんでしたっけ、赤ちゃんのとこに置く、起き上がってくるお人形なんですけど」

「ああ! 『起き上がる子供』ですね~、ございますよ、たくさんの子供。こちらでございます」

 

怖い((( ;゚Д゚)))!!

買えない、『起き上がる子供』!

 

「有里~~出産おめでとう! これ、私からのお祝いだよー」

「え、ありがとう…!(ガサガサ…開ける音)あ! わぁ、かわいい!!『起き上がる子供』じゃない、ウレシイ♪」

 

みなさま。

みなさまは誰しも『起き上がる子供』に育てられているんですよ~~お友だちの出産祝いに迷われたらぜひ『起き上がる子供』をどうぞ(^-^)/

積み木とかお洋服などよりも喜ばれることうけあいでございます。

 

といいますように、今回は起き上がりこぼしひとつで、ここまで引っ張ってまいりました。

けっこう頑張りました。

 

会津にお住まいのみなさま、失礼いたしましたm(_ _)m

 

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*注1 西太后の話

ちょっと残虐性のあるお話なんですけど、有名なお話なのでご存じの方も多いのではと思います。

一応簡単にお話をさせていただきますね~。

 

中国は清の時代、帝の側室だった西太后ですが、ありとあらゆる手を使い権力者となります。

俗説に限りますが、残虐無比で非道、毒殺でも暗殺でも謀はなんでもあり。

ライバルだった側室の麗妃の手足だけを切り落とし甕に浸け、死なせずに飼っておいた、などというお話が。

たぶんこのお話のせいだと思われますが、ある種の怪談、都市伝説が。

 

中国奥地の村に入った観光客ふたりが骨董品屋に入ります。

気づくと片割れが消えており、行方不明に。

この行方不明になった片割れは手足を切り落とされ甕に浸けられていた、理由は臓器売買のため、など、いくつかバリエーションがあり、日本の誰も知らない集落版などもあるようですが、この側室・麗妃や片割れの方のことを『ダルマ』と称します。