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冥婚…悲しみから伝える想いへ故人の婚礼

このお話は、けしてホラーではないんですけど、カテゴリー分けのため、あえてホラーカテゴリーに区分させていただきました。

あらかじめ、悪しからずご了承くださいませ。

 

さて『冥婚』とは、その方がみまかられた後に、婚礼をあげさせ死出の旅路に送り出すもので、怖いもの、薄気味悪いものと思われがちですが、特に若くして亡くなられてしまった方には不憫さゆえ、遺族が幸せを願って行うものです。

両親兄弟であったり、親戚であったり。。。

遺族の想いと願い、悲しみをも癒せるよう、故人の不憫さを贖うよう、冥婚に心を託す。。。

冥婚を扱った台湾ホラーなどもあり(『屍憶 SHIOKU』私的にはおすすめできるアジアンホラー映画です)、一般の方には鎮魂というよりも、ホラー的なイメージの方が強いと思われますが(^_^;)、日本だけでなく世界各地に伝わっている風習でもあるんですね~。

少し長いですが、Wikipediaから一部を引用をさせていただきました。

 

冥婚(めいこん)は、生者と死者に分かれた者同士が行う結婚のこと。

陰婚(いんこん)、鬼婚(きこん)、幽婚(ゆうこん)、死後婚(しごこん)、死後結婚(しごけっこん)、死霊結婚(しりょうけっこん)などとも呼ばれる。

英語では ghost marriage、あるいは、spirit marriage、Posthumous marriage または necrogamy と言う。

習俗としての冥婚は、結婚と死生観に関わるものとして中国を始めとする東アジアと、東南アジアに古くから見られる。死者を弔う際、その魂がまだこの世にあるうちに、それと見立てた異性と婚礼を挙げさせ、夫婦としたのち、死の世界に送り出すものである。

対象となる死者は基本的に未婚男性であるが、ときに既婚男性や未婚女性の場合もある。

その性格上、最も過激な形としては、結婚相手は命を奪われ、夫婦として共に埋葬される。

しかし、そのような辛辣なものばかりがこの風習の全てではない。

同時期に亡くなった未婚女性と結婚させて共に葬る場合もあれば、人間の女性に見立てた花嫁人形を遺体と共に柩(ひつぎ)に納める場合もある。

また、そのような花嫁人形のほかに故人の結婚式を描いた絵を奉納するものもあり、他にも、既婚・未婚のいかんを問わず生きている異性と結婚させ、その相手方に形見の品(位牌など)を供養させるものなど、時代や地域によって形態はさまざまである。

現代日本の場合、青森県および山形県の一部で行われる、未婚の死者の婚礼を描いて寺に奉納する「ムカサリ絵馬」が、比較的穏やかな性質の冥婚として挙げられる。

 

このように広く複雑に伝わっているものですので、すべてをお話すると膨大な量になってしまいますね~(笑)

ですので日本の冥婚『ムカサリ絵馬』について、少しお話をさせていただくことにいたします。

 

私は何度かTVで、このムカサリ絵馬についての番組を見たことがあるんですけど、お寺に奉納されている絵馬は大変、写実的に描かれております。

正直、見方によっては少し生々しいくらいの印象も受けます。

故人のご両親などが描かれたりしますが、描くのが苦手な方のためにムカサリ絵馬師の方がいらして、代わりに描いてくださるそうなんですね。

ただし冥婚のお相手に描く姿は、実在しない方の姿を描くことになっています。

これはみなさまのご想像通り、実在の方ですと連れていかれてしまう(という可能性がある)からですね。

…あくまでも、ごくごく、の『可能性』ですので誤解されませんよう(^_^;)

 

TVの心霊スペシャルなどで霊体験を扱ったり、呪いのビデオのような動画の内容には、面白半分で墓地や事件の起きた場所などに騒ぎ立てながら立ち入るような、ふとどきな行動をしているものがよくあります。

 

幽霊がいるかもしれないからおもしろい、あの世のことはわからないから脚色しよう、それはそれでエンターテイメントとしては成り立つことではありますが、この冥婚、ムカサリ絵馬につきましては、けしてそのような軽々しい気持ちで扱うべきものではないんですよね。

 

親よりも年若い子供が早く逝くほど、不幸で絶望的なことはありません。

抗いきれない病気や事故などで旅立ってしまうのはどうすることもできないことかもしれませんが、自ら命を捨ててしまう… 残された方は生き地獄の中に放り込まれたも同然だと思います。

ですがたとえどのような理由であっても、親が辛く悲しい思いを抱くのは変わりません。

 

そのような抱えきれない思いから、娘のため息子のために、せめて旅立ってからであっても幸せになって欲しい、そう願うのは親として、人として当たり前ですし、また、それを伝え受け入れてくださるお寺があるということが、遺族の救いになっています。

そのための冥婚であり、ムカサリ絵馬なのではないでしょうか。

若松寺

ムカサリ絵馬

数々の絵馬。

若松寺さまから画像をお借りしてまいりました。

こちらは良縁結びもされていらっしゃいますね(*^^*)

ズラリと並んでいるこの婚礼の絵には、人の想いが込められていることを忘れてはいけません。

 

時折、お寺の外に砂利を踏む音、人の気配を感じられることがあるそうです。

 

誰かが絵馬を見にきたのかな…

 

温かく切ない想いが幾重にも重ねられている。

それが、ムカサリ絵馬なんですね。

 

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