このブログを始めた頃に、フランス刺繍についてお話をさせていただいたのですが、あれからも短時間ながら、ぼちぼちとやっておりまして、ホントにフェリシモさんのキットは初心者である私向きのものがあって助かります(笑)
青木和子さんのフレーム付きの刺繍は(ちょっとページが重い…)、のんきにやってもすぐできあがるので、仕上げた感に浸れます。
日本ヴォーグ社さんから送られてきていた森本繭香さんのキットは、オルタネイティングステムステッチが刺す快感というんでしょうか、絵を描いていくように糸で色をのせていくんですよね。
うっすらと上から微妙なグラデーションがのったのがわかった時の、なんともいえないあのいい感じ(笑)
丁寧に刺せば刺すほど、動物たちの毛並みがリアルで、刺してる感があります。
弱ペダ(『弱虫ペダル』ロードバイクに青春を捧げている少年たちの成長物語コミックおよびアニメ)の真波みたいに、
オレ… 生きてる!!
ワタシ… 刺してる!!(笑)
おたく話題で申しわけありませんが、私はおたくです(笑)
そのうち語らせていただこうかと思いますm(_ _)m
私的にはDMCのフランス製の糸よりも、日本製ルシアンさんCOSMOの糸の方が扱いやすく感じます。
若干、DMCよりも細くしなやかな感じがして、しっくりと手に馴染む感じ。
カラーも柔らかめの印象がありますね~。
日本人の好みに合わせて研究された糸のように感じます。
今は100均ではなんでも買えますので、DAISOさんの刺繍糸も使ってみましたが、毛羽立ちやすく絡まりやすいので(単に私の技術が未熟なせいかもしれないです…)、練習用にはまぁまぁですが、やっぱり昔ながらのメーカーさんの糸の方が、ムダにイライラしなくて済みますね~。
というよりもお財布にある程度、余裕のある方はむしろ、練習から質のいい糸の方を使った方がやっぱり上達も早いのでは? と思います。
上のムダなイライラというのは、やってみてわかりましたが、ホントにムダです (+_+)
お菓子作りでも道具はつい安いものでいいや、と思いがちなのですが(確かにそういう場合もありますが)、ある程度の質の道具を使った方が、かえって作りやすく上手にできるのと同じかなと。
ところで聞くところによると、シニア層の男性に手芸が流行っていて、刺繍をされる方もいらっしゃるそうですね?
学生の時、アメリカ人男性の英語教師が(当時40才)、ものすごい編み物の技量をお持ちでした。
英語教師やめてもこっちで食べていけるんじゃないの? と思うくらいのレベルの編み込み方をするんですよね~。
自分のおばあさんが郷里でレース編みの達人で、その方、小さい頃から編み物の技を仕込まれたそうなんですよ、素敵ですね~♪(笑)
本人も楽しくて、好きで編んでるうちにどんどん上達して(好きこそものの上手なれ、です)、達人の域にまで達したそうです。
彼のセーターも編んであげてるのよ、と。
その方は同性愛者の方でしたので、パートナーは男性でした。
その時は、へえ~男性なのに手芸とか編み物をするんだ、って驚きましたが、今となっては性差や年齢は関係ないですね、ものの好き嫌いには。
実際今までお話してきた、精油を扱っている生活の木さんなんかのお客様層も年輩男性のお客様も多いと聞きましたし、いいですよね、女性が使うとかやるイメージのものにチャレンジをしてみようという、そのシニア男性方の気持ち。
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気恥ずかしいから、とか、家族に何かいわれたら嫌だから、とかそういうものを払拭して自分が使いたいから、やりたいからやる、という気概。
むしろ男性という生物学上の性の方が(この場合おねえの方も含めて)きめ細やかな表現をされたり、気遣いしてくださる方も多いです。
もうだいぶ以前から、お料理やお菓子の世界も男性は多いですし、生け花なんかもそうですよね、作品自体が細部にまで心配りされています。
私から見ると、女性の方がおおざっぱなことが多いように感じますが、自分もそのうちのひとりです(笑)
ですので刺繍好きシニア男性の刺された作品は、きっととてもなめらかにできあがっているのでは…と想像します(*^^*)
そのアメリカ人の編み物の達人も、キャラクター自体とても辛口の個性的な方で、自分の信念にそってバンバン口にしてくれて、私は大好きでした。
お料理も得意でしたし、私の知らないことをとてもよくご存じの博識な方だったんです。
日本語は必ず女性言葉で、当時はまだ同性愛者という認知がほとんどされていない頃でしたので、いろんな差別も受けていらしたと思うんですが、表面的にはあくまでも信念を貫き、突っ走ってましたね(笑)
きっとパートナーの方は幸せだったと思われます。
さて、手芸類に関してはおおざっぱゆえに私は最大限の細やかさで刺繍をしていますが、森本さんの動物の、何が難しいって、なんといっても瞳が…目が難しい!
目の形ひとつで、ウサギが恐ろし~い般若的顔つきのキツネに変貌。
残念でございます(涙)
般若なんかじゃダメよっ、と許せず、ほどいて刺し直し。
あんまりやると布や他の部分が傷むので、やり直しができるのは3回までだよ3回、仏の顔は4つもないんだからいいね!? と自分を戒めて、まず、しっかりと黒目の部分を刺し。
…でもこれだけじゃありません。
その難しい瞳の中でさらにさらに最も難関な、瞳の中の『白い光』!!
このヨード卵光こそがハンパなく難しいんです。
恋愛においてもよく、君の瞳の輝きはなんちゃらとかいうくらい、大切なんです。
瞳の中の白い光の位置が微妙にズレても、形が悪くても、般若になったりウサギがタヌキに化け、珍妙な表情になるんです。
しかも瞳の中の、たったひと粒の光ですから、ポチ。
ぽち。
このポチひとつでうまいことやらなきゃいけないわけで。
最大限頑張ったのが、これ。
森本繭香さんのお手本が、これ。
写真の写真なので、若干色の違いはありますが、自分の粗い…粗いは荒い。
先生のは、きめ細かくなめらか~です。
たとえるなら、お口の中でとろけるプリンと、舌触りの悪いざらついたプリンの違いですね。
もちろん、刺繍作家である森本先生はこのレベルはどうってことないと思いますが、ビギナーのど素人にはかなりの神経、使います。
疲れてもうブログで話せません(笑)
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