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時代劇黄金時代が教えてくれる人としての大切さ

今年の1月1日元旦、斬られ役に一生を捧げた、福ちゃんこと福本清三さんが77歳の人生を全うされました。

 

京都新聞さまより画像をおかりして参りました。

福本清三さん

 

「…なぁ、おめぇさんがた。福ちゃんてぇ男を知ってるかい?

『5万回斬られた男』ってぇ呼ばれた、昭和の時代劇黄金時代の、斬られ役の役者さぁ。

あンお人の演技ゃあそりゃあ迫力でよ?

顔つきはこぉーんなだし、しゅっと細身でよぅ。

斬られん時の、あのエビぞりっつぅ独特のやつぁ、まったく見事なもんよ。

ありゃあ福ちゃんの身体の柔らかさが成せる技だってぇんだからこっちゃぁ驚いたのなんのってよ。

おいらたち町人役も、侍れぇもご浪人さん役も、なーんでもありってなぁもんだった。

ヘタすりゃ主役も食われかねねえってぇくれぇの技量だったねぇ。

殺陣もピカイチ、粋でよぉ…」

 

そんなふうに、代表的作品にまず見ない日はなかった役者さんなんです。

 

画像をご覧になって、あーこの人見たことあるかもって思われた方もいらっしゃるのでは?(笑)

 

後年は若手の大部屋俳優さんの指導などもされていたそうですが、お人柄は実に謙虚な方だったそうです。

時代劇専門チャンネルでは、座ってできる健康体操『朝だよごぼう先生』で、ごぼう先生と一緒に健康体操を教えていらっしゃいました(笑)

 

お亡くなりになられたのが元旦というのも、こんなことをいってはなんですが、身綺麗で折り目正しい…  福ちゃんの人生への姿勢を感じさせます。

 

時代劇は、家族でさえ見ないのに、私は祖母の影響で、ひとりでいろんなものを見てきました。

中高生の頃は友だちに、バアサンくさいとか物好きとか、若いくせにそんなやつはいないとかよくいわれましたけどね~。

いつも、お誉めにあずかり光栄~といっておきましたが(笑)

 

今は時代劇専門チャンネルで、昭和の時代劇を見ています。

藤田まことさんの後を継いで、今でも東山紀之さんが必殺をスペシャル版でやったりもしますけど、今の時代劇は、時代劇の様相を呈しているだけで、現代劇なんですよね~。

 

時代劇は製作にお金がかかるので、全盛を過ぎてからはきっとその予算もなかなか捻出するのも難しくなって、敬遠されがち、だんだんと少なくなっていったのかなって思います。

 

でもなによりも『スター』をはれる役者さんが少なくなりました。

 

圧倒的な存在感を放つ役者さん、さらに殺陣の上手な方がいなければ、しょって立つこともできませんし…(/。\)

 

福ちゃんは指導にはあたっていたけれど、斬られ役をやりたいという若手も、昔ほど多くはないと聞きます。

 

江戸弁をまわせる役者さんも、今はほとんどいらっしゃいませんよね。

時代ものを作る時に、指導がされているのかどうかはわかりませんが、NHKの時代ドラマなどは多少マシなような気がします。

それでも昭和に作られたものほどではないんですよね~。

 

今の時代劇のセリフ回しは、ほとんど現代語の喋りなので、見ていると違和感を覚えて、時代劇という感じがしないのが正直なところで。

 

中村梅之助さんの伝七捕物帖の伝七親分や、中村吉右衛門さんの斬り捨て御免の花房出雲、ましてや鬼平などはものすごく粋ですし、萬屋錦之助さんの子連れ狼の拝一刀も重厚。

山崎努さんの雲霧仁左衛門は燻銀の演技…

斬り捨て御免

そのような演技のできる役者さんも少なくなって、少なさゆえに時代ものの演技の難しさというものを感じます。

 

とはいえ、主人公がたとえ未熟だとしても、周りの斬られ役、悪役の役者さんたちがタイミングをみはからい、うまく絡んでくだされば、なんとかサマになるものです(笑)

それだけ斬られ役というのは、大切な役どころなんですよね。

 

そして数々の時代劇を見ていると『人情』がとてもよく描かれています。

現代ドラマでも描かれはしますけど、なんといいますか、一言でいうとそれがわかりやすいのが時代劇かと。

 

今の時代、そういうものが昔より希薄になってきているのを時々感じます。

コロナが流行って、ますますそれが浮き彫りになってきたようにも。

 

そんな時代だからこそ、私はもっと時代劇を見ていただきたいなぁって思っています(笑)

 

『人情』が本来、どのようなものなのか。

時代が変わっても、人間変わってはいけないものはなんなのか。

時代劇を見ているとそのようなことがよくわかります。

 

それを再認識するのに、うってつけなのが時代劇。

昭和の『スター』さんがいなくなっても、いつまでも残される作品は素晴らしいものですね。

 

福本さんの素晴らしい剣さばき、七変化、まぶたの裏にはしっかりと焼きついております。

福本清三さん

読売新聞さまより、ありし日の福ちゃん。

いちファンとして、福本清三さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

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